ハチクロ映画

観た。以下ちょっとネタバレ。
昨日の日記の通り、1人で行ってきた。
 
原作が、大好きで。何度も何度も読んでいて。イメージとか、心情とか、風景とか。すっかり自分の中で確立されちゃっているので(そういう人は多いのではないかしら?)とってもとっても不安だった。
でも結論から言うと満足。
真山はすっごい真山で
(ストーカーの脳内ではとうとう尋問妄想がくりひろげられていた。理花さんの事務所に戻るときのあの情けなさ!あゆにひっぱられてやっと行けて。あゆが後ろでとっても複雑な、でも毅然とした表情をしているのとは対照的で。)
あゆはすっごいあゆで
(一見欠けたところなんか何にもないはずの彼女が、ただ、悲しいほどに真山に絡めとられて泣き言を繰り返す。)
森田さんはワイルドで、でもすっごい自由人で
(原作よりもアーティストな感じで。遊びなれていそうなイケメンなのに、強引にはぐに迫っていくのに、不器用すぎて届かない。ていうか逃げられちゃう。)
竹本くんはこれぞ青春くんで。
(『美大っぽくない』まじめで、誠実な城マニア。細かい細工が好きで、大きなことができなくて。柴犬みたいだ。)
はぐは、もうほんとうに、はぐだった。
(弱くて、美しく、軽やかで、そして強靱で。大きなキャンバスと小さな体。目の前に広がる真っ白な布に挑む様は、まるで、モンスターに挑む勇者のようだった。)
 
正直話の流れは、あの物語(竹本くんがもどってくるまでだけれど)を2時間にまとめる事で無理は出ていたかな、とか繋がり…というか時間の流れとかがぶちっときれちゃっている感じがしたかな、とは思ったり、あと、このセリフはここでは使わないでいてほしい!(「俺ばっかり恋してたんだな」とか)というのもあったのだけれど。
欲を言えば修ちゃんをあと一歩、皆に関わらせて欲しかったなぁ、と。素敵な大人だったのだけれど、大人すぎたかな、なんて思ったり。あの修ちゃんでもうちょっと切なかったら完全に悶絶していたな、と。
でもでも、海の場面やあゆの告白ではもう堪らなくなってしまったし、役者さん達がしっくりきたし、色彩や音楽が、素敵だったし。
うん、あたしは満足。パンフも買った。はぐのスケッチブックのメモ帳買いそびれた…。あれ中のページが素敵っぽい。